御代田晃写真展『Existence』

e9733408.jpg札幌でモノクロで写真をやっている人必見の写真展が、いま富士フォトサロン・札幌で開催されています。
御代田晃(みよた・あきら)さんの写真展『Existence』。

DMを見た時から、行ってみたいな、と思っていました。
ふだん学生さんたちのモノクロ中心の作品を見ることが多いせいか、札幌ではそれ以外のモノクロの写真展が少ない気がします。でも、狸小路5を上がったところにあるアリアンス・フランセーズは最近続々といいモノクロの写真展を開き続けています。さすが写真のふるさとフランスの文化機関。秋にはコンペティションも行われるので、楽しみ。……話を戻して。

ギャラリーの中は、半切ないし全紙に焼き付けられた、札幌からはじまりニューヨーク、ハワイ、スコットランド、フランス、モナコと続く旅の光景で埋め尽くされています。
ありふれた街角の光景や、メトロのミュージシャン。海辺、夕暮れのラッシュのハイウェイ。その中に時折現れる静謐な瞬間。ウッドデッキに落ちた花、山脈に伸びる一本道、そして公園に差す夕陽。
通り過ぎてしまいそうな光景にこそ、旅を感じる。僕の写真もそんなテーマで撮り続けているから、気がつくとやはり”旅人の視線”になって作品を見ていました。
ご本人ともお話させていただくことができたのだけど、やはり銀塩・モノクロが持っている「深み」に惹かれて撮り続けている、と。
スナップショットで、まちがいなく膨大な量の写真を撮っている中から選ばれた作品たちには、飾りのない、彼がその眼で見たそのままの光景、そこに漂っていた空気、一枚一枚に繊細さが宿っているように感じます。
焼きも美しい。影・陰が美しいのです。
「とにかく焼きやすいいいネガを作ることを大切にしている」と、御代田さん。ん〜、さすがのお言葉です。

撮る・見る・焼く(自分でやっている人は)・見せる。写真の基本は、実はいちばん大切なことでもある。
いつも考えさせられることだけど、今日はそれを再確認しました。

僕も11月にはここでの個展。俄然闘志が湧くってもんです!

■御代田晃 写真展『Existence』
富士フォトサロン・札幌
札幌市中央区北2条西4-2 札幌三井ビル別館1F
3/30(金)〜4/4(水) 10:00〜18:30

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Yuuki URYU

この「私信」を書いている人。 北海道・札幌を拠点に、写真作家として活動。他にも紙媒体を中心としたデザインの仕事や、編集・インタヴューからラジオパーソナリティの経験など、もはや自分は何屋なのかと思い続けて幾星霜。 昨今のSNS的/メッセンジャー的レスポンスに疲れて、ただ「私信」を書いてみたいと思い、実は2004年から設けているこのブログを復活。